世界遺産の発端 アスワンハイダム

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毎年海外旅行を楽しむ人が増える中で、最近では何か目的意識がある人が増えています。現地しか手に入らない食材を使った美味しい食べ物、現地でしか買えないものや現地では日本で購入するより格安なショッピング、観光など。

ここ数年、注目を浴びているのは、「世界遺産めぐり」です。

ユネスコの世界遺産活動は、1960年代に始まったエジプトのアスワンハイダム建設に伴う水没の危機からヌビア遺跡群を救おう、とした、ヌビア水没遺跡救済キャンペーンから始まりました。

世界60カ国の援助、技術支援で、ヌビア遺跡内のアブ・シンベル神殿が移築されたのです。大・小2つのアブ・シンベル神殿は、この移築により、もとの位置からそっくり60m上に移動しました。

これをきっかけに、開発から歴史的価値のある遺跡、建築物、自然などを国際的に守ろう、という機運が生まれました。

アスワンハイダムは、アスワンの町から南方12kmの地点にある幅3600m、高さ111mの巨大なダムです。体積は2億379万m2、東京ドームの約164個分のエジプトが誇る巨大な建築です。

ここから上流にかけて全長500kmにおよぶ人造湖、ナセル湖が続いています。琵琶湖の7.5倍といわれます。

スーダンとの国境に近いことから、このあたりは長い間、外国人の旅行は政府によって制限されてきました。

しかし、今、ピラミッドやスフィンクスと並び、このアブ・シンベル神殿はエジプト観光の目玉になりつつあります。ナセル湖では、アスワンハイダムとアブ・シンベル宮殿を結ぶクルーズ船が運航中しています。

ナセル湖に沈む、真っ赤な夕日を眺めながら、水没をかろうじて免れた神殿を臨むとき、そのあまりの大きさ、雄大さに息を呑みます。すばらしい夕日、朝日です。
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